三菱電機株式会社様

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導入製品・サービス:
FastHelp
導入企業様業種:
製造

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機器計画部
FAダイレクトコミュニケーションセンター
専任
石井 忠夫


将来を見据えたコンタクトセンターシステムの構築

1921年の創業以来90年以上、半導体から、家電、大型システムまで、様々な製品とサービスを提供し続けている三菱電機株式会社。同社のFA事業部門では、コンタクトセンターシステムの更新を契機に、別々に運用されていたインバウンドとアウトバウンドのシステムを統合した。その経緯と成功の要因について詳しく伺った。

もくじ
  • インバウンドとアウトバウンド、2つのコンタクトセンターの運営
  • 「経営に貢献するセンターになる」ために、システム更新と統合を決意
  • 短期導入、柔軟性、安定性、拡張性など総合評価の結果、FastHelp4を採用
  • 運用コストの大幅削減に成功し、応答率90%以上の目標も達成
  • 「お客様の声」を事業に直結させる活動を推進

インバウンドとアウトバウンド、2つのコンタクトセンターの運営

石井氏が所属するFA(ファクトリーオートメーション)事業は産業メカトロニクス部門に属し、コントローラ機器をはじめ、駆動・制御機器、配電制御機器、メカトロニクス機器などを開発・製造している。

近年はさらに、幅広いFA製品の提供を通じて、工場全体を最適化する次世代プラットフォーム「e-F@ctory」を提唱。企画設計から製造・稼働・保守までバリューチェーンとエンジニアリングをつなぐソリューションを具現化している。

2003年に、顧客からの技術相談や設定方法などに関するあらゆるお問い合わせに答えるための電話技術相談窓口として、インバウンドセンターである「FA機器技術相談センター」を開設。現状、ほぼ365日体制で月間約50,000件のお問い合わせを受け付けているという。

さらに2009年には、電話を通してお客様へ製品やサービスに関する情報を案内することを目的としたアウトバウンドセンター「FAダイレクトコミュニケーションセンター」を開設し、お客様のニーズを積極的に吸い上げる体制を構築した。(図1)

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■図1:FAコンタクトセンターの変遷




「経営に貢献するセンターになる」ために、システム更新と統合を決意

社内事情により、2014年6月まで両センターは別々の回線とシステムを利用していたため、次のような問題が発生していた。

■お客様の問題点

・情報が共有されないことで、同じお客様に対して両センターでばらばらな対応を取らざるを得なかった
・情報の入力漏れや展開遅れが発生していた
・顧客満足度の低下、信頼性失墜のリスク要因となっていた
・商談の逸機および機会損失が発生していた

■システム環境の問題点

・インバウンドシステムのライセンス契約切れ(延長不可)が迫っていた
・アウトバウンドシステムが老朽化してきていた
・クライアントOS(Windows XP)のサポート切れが迫っていた
・システムの重複による運営管理コストが増大していた

上記の問題を解決するため、「経営に貢献するセンターになる」ことを目標に、両センターのシステム更新と統合を図ることを決意。システム更新をするにあたり、次の3点を課題とした。

(1)情報の的確な把握、管理情報活用の実現
(2)効率的な業務運営体制確立の実現
(3)全体システムの見直しによるコスト削減の実現

また、システム更新と統合にあたっては、更新内容を次の3つのブロックに分けて段階的に進めていったという。

1 運営支援系機能の共有化
・お客様情報管理の一元化、資料の共有化
・お客様サポート力強化と業務効率化

2 業務系機能の融合(FastHelp4
・共通インフラ構築による運営・管理の一元化実現
・対応機種、対応業務変更への柔軟な対応

3 通話系機能の見直し(FastHelp4
・共通プラットフォームによるシームレスな提携業務の実現
・IP電話の導入によるランニングコストの削減
・安定稼働と保守性を重視したシステム再構築の実現





短期導入、柔軟性、安定性、拡張性など総合評価の結果、FastHelp4を採用

新しいCRMシステムの選定に際して、拠点が離れていても情報を一元管理・共有することで顧客サポート力強化と業務効率化が図れること。そして、システムの運用・管理の一元化が可能で、様々な機種や業務内容に合わせて柔軟に変更できることが要件となった。
加えて、導入期間が短いこと、製品も安定しているということから、パッケージ製品を前提に導入する製品を絞り込んだという。

結果的には、業務内容の変化に応じてフレキシブルな対応ができる点や、安定性や保守性、拡張性を重視してFastHelp4を選定した。

システム更新プロジェクトは石井氏をプロジェクトリーダとして、関連業務に関して意思決定ができるメンバーを集め、定期的に会議を開催して綿密に進捗管理を行ったという。

また、石井氏によれば、システムの更新による現場へのインパクトを和らげるために、既存システムで使われている「名称」や「流れ」、「操作性」は、極力既存システムと合わせ、一方、変更が必要なものに関しては、改善点を利用者へと訴求して理解を得るようにした。

さらに、顧客に大企業のユーザが多いことから、電話番号の下一桁もしくは二桁を無視して検索や入電情報と連動させる機能などをカスタマイズで追加している。

実際のシステムの切り換えに関しては、現場の混乱を避け、移行によるトラブルが発生しても速やかに収拾を図るために、アウトバウンドセンターからシステムを入れ替え、入念なリハーサルを行ったという。その後、無休で稼働しているインバウンドセンターへ段階的に切り替え作業を移行していったという。


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■図2:更新システム構築の流れ




運用コストの大幅削減に成功し、応答率90%以上の目標も達成

システム更新の成果として、具体的には、システム全体の運用・管理費を半減することに成功したほか、以前から目標としていた応答率90%を上回ることにも大きく貢献したという。

FastHelp4に関しては、アウトバウンドセンター「FAダイレクトコミュニケーションセンター」の移転(2016年2月)の際、システムの変更が不要だったことを評価している。
さらに、システムの安定性と保守性の向上、情報漏えい防止といったセキュリティの強化といった成果も大きいと石井氏は言うが、何よりも将来のビジネスに対応したインフラ基盤を確立できたことで、インバウンドとアウトバンドのシームレスな連携を実現し、サービスレベルの向上、顧客の見える化、トラブルの未然防止、関連部門への情報フィードバックなどを実現するインフラ基盤を実現できたことが最も大きな成果だという。

最後にプロジェクトの成功要因について石井氏は、目的の明確化とメンバーからの協力をはじめ、早い段階で関係者を巻き込めたこと、各ポイントで上手くいかない事態も想定し対応できたこと、設計・開発時に漏れやダブりがないようにプロジェクトを進行したこと、そしてリスクヘッジとリスクテイクの想定と許容範囲の明確化が、プロジェクト成功の要因となったと説明。検討段階での準備や利害関係者とのコミュニケーションが重要だと強調した。





「お客様の声」を事業に直結させる活動を推進

今後の展開について、石井氏は次のように語った。「インバウンドセンターとアウトバウンドセンターのシステム統合により、お客様情報を一元管理できるようになったので、今後はその蓄積されたお客様情報を分析し、トピックやトレンドを把握したり、"気づき"を発見したりと定量的な分析を行っていきたい。さらには、それらの分析結果を社内で共有し、営業支援や製品開発・改善、業務改善のために活用していきたい」。

同社は、これからも「お客様の声」を事業に直結させる活動を、さらに推進、強化していく。




  • * 作成日時 2016年5月
  • * 記載の情報は2016年2月時点のものです

お客様情報

三菱電機株式会社様

設立:1921年1月15日
主な事業内容:
■重電システム部門
■産業メカトロニクス部門
■情報通信システム部門
■電子デバイス部門
■家庭電器部門
■その他部門