スカパー・カスタマーリレーションズ様
【構造改革編】

スカパー・カスタマーリレーションズ様
【構造改革編】

導入製品・サービス:
FastAnswer
導入企業様業種:
通信・ISP

3年6ヶ月にわたって実施したSPCC構造改革の取り組み

顧客にとって窓口が複雑で分かりにくいうえ、多様なサービスに対応するためオペレーションが複雑化し、高コスト体質になっていたスカパー!カスタマーセンター。 お客様の声を聴くスカパーの耳として同カスタマーセンターを運営する株式会社スカパー・カスタマーリレーションズ(以下、SPCC)では、カスタマーセンターを抜本的に改革するため、3年6ヶ月にわたって構造改革を実施した。その経緯とさらなる改善の取り組みについて、経営企画部 部長の原田 哲也 氏にお話しいただいた。


もくじ
  • サービスの多様化に合わせた窓口の細分化が品質のばらつきとたらい回しの原因に
  • 目指したのは"効率"と"品質"の両方の向上
  • さらなるサービス品質の向上に向けて

★SPCC様事例【ナレッジシステム活用編】はこちらから➔


サービスの多様化に合わせた窓口の細分化が品質のばらつきとたらい回しの原因に

日本最大の有料多チャンネル放送「スカパー ! 」。全国6ヵ所にカスタマーセンターを持つSPCCでは、スカパー ! に関する新規受付から契約変更、手続き、利用相談などを受け付け、顧客のスカパー ! ライフをトータルでサポートしている。

スカパー ! のチャンネル数は約260にものぼり、様々なセット割引やパック商品を提供している。そのうえ、新規・既存加入者への各種キャンペーンなども多く、配信メディアも多様化するなど、月平均30-40万件の入電があるカスタマーセンターの対応は複雑化する一方だった。

さらに、旧来は業務内容ごとにインハウスで運営するセンターとアウトソーサーに委託するセンターを併用し、業務ごとに各センターで対応する専任制を取っていたため、次のような課題が発生していたという。

・顧客から見て窓口が複雑で分かりにくい。
・構造的にたらい回しを防ぐことが難しかった。
・アウトソーサーに依存しがちで、高コスト体質となっていた。
・各センターで業務理解度や品質にばらつきが大きい。


目指したのは"効率"と"品質"の両方の向上

そこでSPCCでは、このような課題を抜本的に解決するために、センター運営の構造改革に着手した。目指したのは"効率"と"品質"を両方向上させること。そのために、まずは全センターを統一基準で運営する体制を確立した。

「お客様の快適なスカパー ! ライフをサポートする」というミッション、さらには「1.お客様の"時間"を大切に」、「2. お客様の"期待"を大切に」、「3. お客様の"気持ち"を大切に」という行動指針の共有を全センターの全従業員で共有することからはじめた。

その上で、すべてのセンターで専門チーム制からプーリングチーム制へとスキル体系を再構築。スキルを統合(プーリング化)することで窓口をシンプル化した。新体制では、CSR(オペレータ)全員が「クラス1(契約変更)」からスタートし、「クラス2(手続き)」、「クラス3(相談)」と、クラスが上がるごとに高いスキルを付与し、一つのセンター内でマルチスキル化させ、より専門的な対応が求められる場合は専門チームへとエスカレーションする体制を実現した。(図1)

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■図1:プーリングチーム体制

さらに、それまで各センターでバラバラだった運用基準を全センターで統一。平均処理時間(AHT)、後処理(ACW)、稼働率といったKPIを整備、統一し、CSRの稼働状況や入電数に応じて最適なスキルやリソース配分などが行えるようになるなど、6ヵ所あるセンターのリアルタイムコントロールを実現した。

また、効率に関するKPIだけでなく、契約率、アップセル率、解決率なども共通指標に加え、センター間の競争を促し、各センターが毎月ナンバーワンになるために各自様々な取組みをすることで、相互で高め合っている。

一方、品質向上の具体的な取り組みとしては、「研修プログラムの統一」、「応対品質基準の統一」、「人材育成」が挙げられる。


まずは、従来までバラバラだった研修プログラムを全社で統一した。また研修内でマインドも教え込むことで、全CSRの知識と意識を統一させた。

次に、「品質管理統括室」を社長直轄の組織として立ち上げ、20項目ある応対評価基準を作成した。各センターの品質管理スタッフが集まり、合同でカリブレーションすることで全センターの応対品質の平準化と向上を図った。

そして、社長も介入する表彰制度を導入し、全国SV会議などを開催して、SVが取組み内容を発表する場を設けることなどで、SVの人材育成を実現した。


3年6ヶ月におよぶ改革に取り組んだ結果、センター運営コストの40%(金額換算で約45億円)削減、業務平準化による応対品質の10%向上(社内品質評価結果)、さらに顧客満足度の25%向上(外部調査期間による調査結果)といった大きな成果をもたらしている。


さらなるサービス品質の向上に向けて

SPCCでは、これらの成果に満足することなく、さらなるサービス品質の向上に向けた取り組みを実施している。

たとえば、コールリーズンの有効活用として、現在は通話録音データをテキスト化してテキストマイニングで分析をしているが、将来的にはWEBアクセスログも含めてビックデータ分析し、マーケティングへと活用する仕組みを実現したいと意気込む。

また、サービス設計を標準化するために、FastAnswerを利用した「タスカル」と呼ばれるCSR用ナレッジシステムを導入。最初は情報が点在していたり、文字量が多かったりと使いこなせていなかった。しかし、プーリング対応の一環としてサービスそのものを可視化したサービスマニュアルとして再構築。サービス設計の標準化を図り、使い勝手の向上や運用体制の強化を積極的に図ることで、「なくてはならない重要なシステム」(原田氏)へと発展させてきたという。


さらに、これまでの取り組みで削減されたコストはフリーダイヤル化し、お客様とことん話すなど、顧客とのより良い関係作りへと積極的に投資をしているという。
その結果、5%の加入率向上(2013年度上期~2015年度上期)といった成果にも結びついているという。


最後に、つながりやすさの向上にも取り組んでいる。言葉遣いや親しみやすさといった他の満足度や評価項目と比べると評価が低い「電話のつながりやすさ」について、指標を「応答率」から「サービスレベル」へ変更し改善していくことで、より「つながりやすいセンター」を目指すという。


「お客様の快適なスカパー ! ライフをサポートする」というミッションに向け、SPCCが改善の歩みを止めることはない。

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経営企画部 部長 原田氏(写真中央)

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  • * 作成日時 2016年5月
  • * 記載の情報は2016年2月時点のものです

お客様情報

株式会社スカパー・カスタマーリレーションズ様

設立:2000年8月
主な事業内容:有料多チャネル放送「スカパー!」のカスタマーセンター運営
1.衛星及び情報・通信ネットワークを利用した映像・音声・データの情報提供事業者に対する顧客管理業務の提供
2.インターネットによる情報サービス業
3.コンピューターシステムの企画、開発、販売及び保守
4.経営・マーケティング・商品企画開発に関するコンサルティング
5.家庭用電気製品等の販売
6.通信販売業