市川市役所様のコールセンター(CRM・FAQ)システム導入事例

市川市役所様

導入製品・サービス:
FastHelp
導入企業様業種:
官公庁・自治体

※市川市役所ではコンタクトセンターCRMシステム「FastHelp5」をカスタマイズして「市民の声システム」として活用しています。





企画部
広報広聴課
広聴・Webグループ
太田 昌宏

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自治体広聴業務(CRM)に特化したワークフロー機能により、市民の声への迅速な対応と負荷軽減を実現

「市民が住みやすさを実感できること」を重要なテーマとして掲げる市川市役所では、市政への意見や問い合わせの受付から、作成した回答への決裁、回答、それらデータの蓄積・活用、HPなどでの公開までを一貫して処理できる新しい「市民の声システム」を構築。自治体広聴業務のデジタルトランスフォーメーションを推し進めている。

もくじ
  • 「市民の声システム」の刷新にともない、業務フローも再構築
  • 投稿受付から決裁、回答、蓄積、公開まで一貫して処理できるシステムを構築
  • 意見提案は4時間以上、問い合わせは約2日間以上、平均所要時間が短縮
  • 自治体の課題を解決するデジタルトランスフォーメーション

「市民の声システム」の刷新にともない、業務フローも再構築

約49万人の市民生活を支える市川市役所。さまざまな業務を担当する部署は約110課、職員数は約3千人に上る。市ではこれまでもWebを通じて情報の発信だけでなく、市政への意見や問い合わせを受け付けており、年間約5千件(2018年度見込み)もの投稿が寄せられるという。

市では、これまで市民からの意見や問い合わせに対して、「受付」「回答作成」「決裁」「回答送信」という一連の業務を管理する仕組みをグループウェアで実現してきたが、同システムのEOS(End Of Service)にともない、新たな「市民の声システム」の構築に取りかかった。

新たなシステムの構築にあたっては、より市民が意見や問い合わせを市へ伝えやすくすること。市民からの声に迅速かつ的確に対応できる仕組みを構築すること。そして、その声を効果的に市政へ反映する体制を構築すること、という3つのねらいを実現するために業務フローの大幅な見直しも図った。

「昨今、スマートフォン等の普及に伴い、投稿数が増加傾向にあり、市民からの問い合わせに対して、迅速かつ的確に対応できる仕組みが求められていました。これまでは意見も問い合わせもすべて広報広聴課を受付窓口として、内容を確認して各担当課へと振り分けていたため、そこがボトルネックとなり、回答までに時間を要していました」と市の担当者、太田氏は話す。

同時に市民から市政への意見提案とそれに対する市の回答、そして数多く寄せられる問い合わせを公開し、市民との信頼関係構築や市政の見える化を推進し、市民の利便性を高め、同じような内容の問い合わせの件数を抑制する仕組みの構築も目指した。



投稿受付から決裁、回答、蓄積、公開まで一貫して処理できるシステムを構築

新「市民の声システム」の構築にあたり市では、スクラッチシステムによる開発では工数もコスト負担も大きいと判断。パッケージシステムでの運用を前提に一般競争入札を実施した結果、FastHelpFastAnswerをベースとした本システムが導入された。

新たに構築された「市民の声システム」は、FastHelpをベースに開発された市政への意見提案フォーム「市民の意見箱」(集約フロー)と、各課のWebページに設けられている問い合わせフォーム(分散フロー)という2つのフローで市民からの投稿を処理している。

集約フローにおいて、「市民の意見箱」のWebフォームから入力された意見は、広報広聴課が受付。内容に応じて担当部署が回答を作成・決裁を行い、再度、広報広聴課が集約して確認し、回答メールを送信するというフローを実施している。

分散フローに関しては、各課はそれぞれの問い合わせフォームから受け付けた問い合わせに直接回答。回答状況などの進捗管理に関しては広報広聴課が一元管理している。担当部署ではない部署に問い合わせがあった場合は、他部署への転送も可能で、1つの投稿を複数の課で回答するなどのイレギュラーなケースも円滑に処理できるようになっている。

また、各課の問い合わせフォームからは「よくある質問集(FAQ)」へのリンクも設定されている。このFAQへの掲載は各課がそれぞれ、頻繁に寄せられる内容を、FastAnswerの機能を利用して簡単に、すばやく掲載できるようにした。


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■図1:集約フローと分散フローの事務フロー図


新「市民の声システム」は行政組織に適した細やかな閲覧権限設定ができるので、庁内での円滑かつ有益な情報共有と公益通報者保護法に対応した安全な情報管理が可能となっている。また、ネットワークの庁内分離にも対応している。

「投稿受付、部門間の調整、決裁、回答、そしてそれらデータの蓄積・活用、公開まで一貫して処理できる市民の声システムは、自治体広聴業務のデジタルトランスフォーメーションを実現する1つの姿ではないでしょうか」と太田氏は話す。


意見提案は4時間以上、問い合わせは約2日間以上、平均所要時間が短縮

新「市民の声システム」の導入効果について太田氏は、導入前5カ月間と導入後5カ月間での投稿から回答までの平均所要時間を比較した結果、意見提案は4時間以上、問い合わせは約2日間以上短縮し、予想以上の効果があったと説明する。

その要因について、FastHelpFastAnswerと新グループウェアとの連携により、投稿着信通知、回答作成指示、承認依頼などの連絡が通常業務で利用するメールで円滑に行うことができる点を挙げた。

「市民の声システムを全職員がグループウェアと同じ感覚で簡単に操作でき、通常業務の一環として作業できる設計とするのは、迅速な回答と業務の効率化を図る上でも最もこだわったポイントでした」と太田氏は話す。

また、広報広聴課職員にとって、意見提案のフローと問い合わせの進捗管理を1つの画面で俯瞰できることが、業務負荷の軽減および迅速な対応につながっていると分析。「複数の画面を行き来したりする必要がなく、対応が必要な案件については赤文字で表示されるなど、直感的に操作、管理できるので担当職員の業務効率が上がりました」と評価する。

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■図2:広報広聴課職員が利用する投稿管理画面例

一方、市民にとっての導入効果について太田氏は「市民にとって市から迅速に回答が来るのは当然のことであり、回答までの時間を以前と比較する方もいないでしょうから、効果として実感してもらうのは難しいと捉えている」と話す一方、「閉庁時間内に電話で問い合わせをせずとも、FAQに知りたい情報が的確に示され、必要な情報に到達する時間が短縮されれば、利便性の向上を実感していただけるのではないでしょうか」とその効果に期待する。

また、投稿された意見とその回答のWeb公開や庁内における意見(情報)共有により、市政への活用を推進し、市民との信頼関係を構築していくための全庁的な取り組み基盤を整備できたこともポイントに挙げた。



自治体の課題を解決するデジタルトランスフォーメーション

市川市役所に限ったことではないが、近年、さまざまな要因から自治体における職員数が減少傾向にある一方、新しい制度や多様化する住民ニーズへと対応するため業務量は増加傾向にある。また、職員にはより高度かつ専門的な知識や対応も求められるようになってきているが、自治体には特定の時期のみに集中する業務も多く、長時間労働の是正や働き方改革の推進など、業務環境の改善も急務となっている。

そのような状況下、住民サービスの品質を低下させることなく、むしろ向上させながら、職員への業務負荷を軽減するためデジタルトランスフォーメーションへの取り組みを模索する自治体が急増している。「市民が住みやすさを実感できること」を重要なテーマとして掲げる市川市役所の「市民の声システム」への取り組みは、規模や地域を問わずそのような行政機関の参考となるのではないだろうか。






  • * 作成日時 2019年2月

  • * 記載の情報は2019年2月時点のものです

お客様情報

市川市役所様

人口約49万人。江戸川を挟んで東京都に隣接する千葉県西端に位置する市川市。
都心から20㎞圏内にありながら自然にも恵まれた首都圏のベッドタウンとして知られ、市内には鉄道7路線・16駅があり千葉県の玄関口として交通の要所ともなっている。一方、歴史的遺産や大学・高校などの教育機関も多く、古くから文教都市として発展してきた。

お客様の声
FastHelpFastAnswerの自由度の高さ、開発スタッフの技術力と熱意、そして全職員の協力により、投稿・回答・庁内共有・Web公開までを一貫して処理する自治体に最適な広聴システムを構築することができました。本市の「市民の声システム」を製品として提供することもできますので、関心をお持ちの皆様はテクマトリックス社までお問い合わせください。